声の二、三

小学生の時にテレビで放送された「バロン」という1989年の映画があります。

監督はモンティ・パイソンのメンバーで未来世紀ブラジルが一番有名ですよね。そうですテリー・ギリアム。発音しにくいギリアムです。子供ながらに不条理でふざけててブラックなのにお金がかかっていて衝撃をうけた映画でした。こないだ久しぶりにDVDで見返したのですが子供の頃みたような衝撃が少ない。ストーリーは分かっていたとしてもなにか雰囲気が違う。そうなんです。吹き替え声優陣が全く違ったんです。
フジテレビで放送された当時は主人公のバロンが平成天才バカボン富田耕生

当時はバカボンみてましたから馴染みやすかったのは間違いなく安心してコメディーに身をゆだねられたわけです。
そして頭部と首から下を分離する月の王。自称万物の王。頭部だけの状態では知的探究心の塊となり、体と一緒のときはただの好色野郎となる。ロビンウィリアムズが熱演しているのですがこれがまた最高で、宇宙と一体化するといって気持ちよさそうに空を飛ぶシーンがこの映画の一番の見所だと思います。これもまたDVD版でみると大したことなくて、ためしに字幕版でみましたがやはり大したことなく、どうやらテレビ版のときの富山敬さんという方が相当やりすぎていたようです。この方はちびまる子ちゃん 第1期のおじいちゃん役。
セリフにおいては

吹替版
我が真の称号は『万物の王』バンちゃんと呼んでくれてかまわぬ

字幕版
我が真の称号は『万物の王』すなわちRay D. Tutto(イタリア)であるが、レイと呼んでくれてかまわぬ

という違いもありました。

吹替えでの楽しみ易さと字幕でのそれは違うのかもしれません。洋画を日本人向けに楽しませる人の努力を垣間見ました。
あと関係ないのですがトルコの王宮の音楽がインドでした。シタールがびんびんなっていて適当だなと笑えます。
アラブ音楽とインド音楽がごちゃ混ぜなのは人によって今でもそうかもしれません。

さらに調べている同じ話が1961年にも映像化されていました

月の雰囲気が全然違う。チェコで製作されていたもののようです。これも素敵な声優人で吹替えしてもらいたいものです。

話変わってこないだテスコのエレキギターを買うか迷って楽器屋に通っているうちに欲しくなってしまった。2本。ベースは4万円で白いガットは13万円。


万物の神には程遠いですが物欲の神にならいつでもなれます。

今度実家に帰ったらビデオに撮ってあるバロンみることにします。捨てられてなければ。